受水槽の定水位弁とは

受水槽への給水・止水制御の一つに「定水位弁」(ていすいいべん)というバルブを利用した方法があり、今現在多くの受水槽で採用されています。
こちらのページではその定水位弁の仕組みを解説し、受水槽物件でのトラブルを防ぐ為に必要な事をお伝えいたします。

定水位弁の概要

定水位弁は受水槽内の水が少なくなったら給水を開始し、増えたら止水する設備です。
「主弁」,「副弁」,「副弁配管」(パイロット管)と呼ばれる機器のそれぞれの仕組みが組み合わさって初めて機能します。

‐ 主弁 ‐
副弁配管の水圧に応じて開閉する弁。給水管と受水槽の間に設置されている。
開くと水が受水槽内に給水され閉まると止水する。

‐ 副弁 ‐
受水槽内の水位に応じて開閉する弁。水位が下がると開き、上がると閉まる。
主にボールタップや電磁弁が副弁として採用されている。

‐ 副弁配管 ‐
副弁の開閉に応じて管内の水圧が変動する。副弁が閉まると管内が水で満たされ主弁が閉まり、開くと水圧が抜け主弁が開く。
主弁の制御を行う事から「パイロット管」とも呼ぶ。

定水位弁の概要イラスト

定水位弁の動作解説

定水位弁は主弁、副弁、パイロット管が連動する事で一連の動作を繰り返しています。

起こりうるトラブル事例

‐ ①主弁動作不良による断水事故 ‐

主弁が錆や経年劣化等により固着した結果、給水が開始されず槽内の水が減少し断水事故へ発展。
副弁配管は主弁配管と比べ口径が細い為、副弁側からの給水では使用量に追いつきません。

定水位弁のトラブル2

‐ ②副弁動作不良による断水事故 ‐

副弁が錆や経年劣化等により固着した結果、給水が開始されず槽内の水が空になり断水事故へ発展。

定水位弁のトラブル1

‐ ③副弁破損による溢水事故 ‐

副弁が劣化や腐食により破損した結果、止水制御が効かず溢水事故(オーバーフロー)へ発展。
もし受水槽の設置場所が地下ピットだった場合、ポンプ等ピット内にあるものすべてが浸水してしまう恐れもあります。

定水位弁のトラブル2

定水位弁は主弁と副弁が合わさってはじめて機能する設備です。
不具合の発生がどちらか一方だけだとしても、断水や溢水事故へと繋がる場合があります。

トラブルを防ぐ為に必要な事

トラブルを防ぐ為には、"計画的な修理"を行う必要があります。
定水位弁の交換推奨時期はおおむね6~8年です。
弊社で定期的に受水槽清掃を行わせていただいている物件様には、メンテナンス時に気づいた設備の異常を都度報告しております。

ボールタップ交換イメージ

動作不良、腐食や異音等、どれも軽微なうちに計画的に修理する事で、大きなトラブルや急な緊急トラブルを防ぐ事ができます。

定水位弁交換の施工事例

以下のページでは定水位弁交換工事の施工事例を紹介しております。

定水位弁交換
【事例紹介】受水槽の定水位弁及びボールタップ交換

以上が定水位弁についての説明です。
様々な種類がある定水位弁のうちの一例となりますが、本ページが設備へのご理解を深める事のお役に立てば幸いです。
紹介したケース以外にも様々な原因により断水や溢水事故が起こる可能性があります。
今現在お悩みがある方は一度ご相談ください。

お問い合わせ先

弊社では埼玉県、東京都を中心とした地域で定水位弁の交換工事に対応しております。
定水位弁の故障、不具合の相談や交換見積のご依頼はお気軽にお問い合わせください。

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