湧水ポンプとは

湧水ポンプ外観

湧水ポンプと汚水ポンプ

地下ピット等に湧き出る地下水を排水する設備を「湧水ポンプ」といいます。
これに対し、トイレや厨房などの生活排水を排水する設備は「汚水ポンプ」と呼ばれます。
どちらも建物の維持管理に欠かせない重要な設備ですが、排水する水の種類や故障の原因、交換時期などに違いがあります。

新品の湧水ポンプ

湧水ポンプの役割と設置場所

地表面の下には、雨水等が浸透して形成された地下水が存在しています。
建物の地下にはこの地下水が湧水として浸入してくることがあります。
放置すると設備の漏電や腐食、カビ、悪臭等の原因になるおそれがあります。
湧水ポンプにはこの湧水を排水する役割があります。
通常、湧水槽に2台一組で設置されています。

【主な役割】
・地下水(湧水)を排水し設備等を故障や腐食から守る
【主な設置場所】
・湧水槽(地下ピット)

前述の通り、湧水ポンプとは別に汚水ポンプという設備があります。
どちらも排水ポンプの一種ですが、汚水ポンプはトイレや洗面所等から出る、生活排水や汚水を排水するポンプです。
汚物や油分、異物を含むため、湧水ポンプより過酷な環境で使用されるケースが多いのが特徴です。

【湧水ポンプと汚水ポンプの違い】

湧水ポンプ
主な用途 地下水の排水
水質 比較的異物が少ない
詰まりリスク 少ない
臭気 少ない
主な設置場所 地下ピット・地下機械室
主な故障原因 摩耗・漏電・フロート故障
一般的な構成 2台交互運転
メンテナンス重要度 高い
汚水ポンプ
主な用途 汚水・生活排水の排水
水質 汚物・油分・異物を含む
詰まりリスク 高い
臭気 発生しやすい
主な設置場所 汚水槽・雑排水槽
主な故障原因 詰まり・腐食・異物噛み込み
一般的な構成 2台交互運転
メンテナンス重要度 非常に高い

汚水ポンプは異物詰まりが多い一方、湧水ポンプは「気づかないまま劣化が進行する」ケースが多い設備です。

湧水ポンプの交換頻度

湧水ポンプの交換目安は、一般的に5〜10年程度とされています。
ただし、実際の寿命は使用環境によって大きく変わります。

【交換が早まる要因】
・運転回数が多い
・地下水量が多い
・砂や泥の混入
・フロートスイッチ劣化
・点検不足
・漏電、絶縁低下

特に地下水量が多い物件では想定以上に負荷がかかっているため注意が必要です。

こんな症状は要注意

以下の症状がある場合は、点検や更新を検討する時期です。

・異音がする
・起動しない
・排水に時間がかかる
・ブレーカーが落ちる
・水位警報が出る
・漏電している
・ポンプ本体が古い
・10年前後使用している

湧水ポンプは「異常に気づきにくい」設備です。
そのため、定期的な点検や故障前の予防更新が必要です。

湧水ポンプ交換のイメージ写真

定期点検の重要性

湧水ポンプは気づかないうちに劣化が進みやすいため、定期点検が重要です。

【主な点検内容】
・絶縁抵抗値測定
・運転電流値確認
・フロート動作確認
・異音、振動確認
・配管漏れ確認

湧水ポンプ点検写真

また、湧水槽内部に砂や異物が堆積するとポンプ故障の原因になります。
槽内状況も併せて確認する事で、設備寿命を延ばすことが可能になります。

湧水ポンプが故障すると

湧水ポンプは目立たない設備ではありますが、
故障で影響を受ける設備は重要なものばかりです。

【ポンプ故障で起こりうるトラブル】
・電気系統のショート
・エレベータの故障
・地下駐車場設備の故障
・基礎(コンクリート)の劣化
・異臭(カビの発生)

まとめ

湧水ポンプは、地下空間を浸水から守る重要設備です。
汚水ポンプに比べると詰まり故障は少ないものの、
・長時間運転
・地下水量増加
・経年劣化
等によって、徐々に性能低下が進行します。
特に築年数の経過した建物では、突然停止のリスクもあるため、定期点検と計画的な更新工事が重要です。

ポンプ起動停止の仕組みは以下のページにて説明しております。
『排水ポンプとは』

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